さくらいろ
変わらないよ 僕たちは
頑張れるよ 僕たちは
「うー!!疲れたぁー!!長すぎなんだよ、校長先生の話!!」
「まぁまぁ、こうして式も無事終わったんだから。」
伸びをしながら文句を言う俺は大石にたしなめられた。
「英二、卒業式では泣くかと思ったけど泣かなかったね。」
えらいえらいと俺の後ろで不二がからかう。
「泣かねーよー!」
口を尖らせると皆笑った。
タカさんは高校ではテニスをしないって言ってたし、手塚は卒業と同時にアメリカへ留学、大石は外部の高校へ。
それを初めて聞いたときはショックだった。泣きそうだった。
一緒に進学できるのは俺と不二と乾とタカさん。
けど、高校は中学よりデカイから、クラスが離れちゃうかもしれない。文系、理系のクラスになればなおさらだ。
いつまでも皆一緒にはいられない。
春の暖かくなってきた風が俺たちを包み咲き始めたばかりの桜の枝を揺らす。
六人で桜を見上げた。
「こうしてこのメンバーでこの桜を見るのは、最後だな。」
乾がぽつりと呟いた。
「これから先、何があるのかな?」
タカさんの呟き。
きっと・・・楽しいことばかりじゃない。
大変な事だってたくさんある、けど・・・
「きっと、だいじょぶ!!」
両手を空に掲げる。
「俺たちはどこにいたってだいじょぶ!!」
振り返り皆に向かってVサインをした。
不二がクスリと笑う。
「根拠がないのに英二が言うと本当に大丈夫な気になるね。」
その言葉に皆頷く。
「むーなんだよ、それ!!」
「英二がいて助かるってこと。」
「そっかなぁ。」
俺は少し腑に落ちなかったが、また桜を見上げる。
「なぁ、今度は高校卒業するときにここに来よう。また六人で集まってさ、この桜を見よう。」
「そうだな。」
手塚が賛同し他の四人も頷いた。
これからどんなことがあっても頑張れるよ。
どんどん大人になっていくけど俺たちはきっと変わらないよ。
共に駆け抜けて来た三年間の思い出と皆が大好きって気持ち。
そして今日このメンバーで見た夢と希望に満ち溢れたさくらいろ。
終わり
後書き
テニプリです。
しかも卒業。
私の中では皆青学の高校に進学するんではないかと思っていますがね。
時給800円の「さくらいろ」聴いてて思いつきました。
時給800円の歌は全部好きです。
2006、3、水城由羅