014/:/愛と恋ってさ、違うものなの?
「愛と恋ってさ、違うものなの?」
突然の私の質問に向かい側に座っていた友人二人は驚いた顔をした。
「ど・・・どうしたの、突然。」
アヤが大丈夫かといわんばかりに私のおでこに手をあてようとする。
「だぁ〜いじょぶだって!!」
むっとしてその手を払う。
まったく私をおちょくってんのか!?
「たださ・・・」
テーブルに突っ伏すともう一人の友人マナが黒い笑顔を私に向けた。
「恋わずらい?」
「・・・!?」
思わず顔をガバっとあげる。
「亜矢ちゃん、どうやらユズは恋わずらいみたいよ。顔が真っ赤。」
クスクスと楽しそうに笑うマナを恨めしそうに睨み付ける。
「あぁ、ユズキの好きな人って同じ学科の飛騨クンでしょ?」
「アヤ・・・」
名前まで出されて私は怒る気もなくした。そんなにわかりやすかった?私ってば。
「恋は人を変えるって言うけど色気より食い気だった柚木がこんな質問を投げかけるとはね。」
アヤまで楽しそうにくすくすと笑う。
私が恋しちゃいけないってのかよ!!
「でさっきの質問に答えてあげるわ。」
アヤは何かを企んだかのようにクスリと微笑むと言葉を発した。
「恋とは、一緒に生活できない人や亡くなった人に強く心惹かれて切なく思うこと。また、その心。特に男女間の思慕の情。恋慕。恋愛。植物や土地などに寄せる思慕の情。愛とは親兄弟の慈しみ合う心。広く人間や生物への思いやり。男女間の相手を慕う情。恋、かわいがr」
「あー!!もういいよ!!しかも何!?その辞書から取り出した様な意味は!」
「バーイ広●苑。」
悪びれた様子もなく鞄から電子辞書を取り出す。
暗記してんのかい。
思わず突っ込みそうになるが我慢する。
「亜矢ちゃんナイスだよ。」
マナは笑いながらぐっと親指を立てる。そして笑いが収まると私のほうに向き直った。
「でもさ、真面目な話なんだけど、昔何かで聞いたんだよね。恋は一人でするものだけど愛は二人で育むものだって。それに亜矢ちゃんのを足すと、愛って家族や友人って誰か相手がいなくちゃ無理だけど恋って一人でもできるんだよね。そう考えるとやっぱり愛されたいよね。」
優しい微笑を私に向ける。
「じゃぁ・・・私と飛騨は・・・」
どういう・・・
「ばーか、愛だろ!」
頭上から声が降ってきた。目の前のアヤとマナは驚いたような顔をして私の上を見つめている。
私はそのまま頭を後ろに向けた。
「おー飛騨!!」
「おーじゃねーだろ。講義終わったから帰るぞ!」
鞄をおでこの上に乗せられる。
いったい何が入ってんだ。重たいぞ。
「りょーかーい!!」
後ろにいた飛騨に笑顔を向けそのままリュックを掴むと立ち上がった。
なんか、アヤもマナも呆然としてるんですけど・・・。
「んじゃ、帰るか!」
「オッケー。んじゃね!アヤ、マナ!また明日!」
手を振ると二人は呆然としたまま手を振り返してくれた。
「愛って相手がいなくちゃだめなんだ〜、んじゃ家族に対してもアヤとマナに対しても愛だね!」
家族愛と友愛。
「んじゃ、俺に対しては?」
隣を歩いていた飛騨がむっとした感じできく。
「さぁ、さっき飛騨が言ってた通りなんじゃない?」
あたしはニッと笑って駆け出した。
今までの飛騨への想いは恋だったけど、告白してもらって愛に変わったんだよ?
なんてことはこっぱずかしいうえに私の柄じゃないので絶対言ってあげない。
愛とか恋の違いっていまいちまだ良くわかんないけど皆が私に愛をくれるように私も皆に愛を返していきたいって思う。
終わり
おまけ
その後の取り残された亜矢と真奈。
「ねぇ、亜矢ちゃん・・・」
「うん、柚木ってば」
「飛騨君と付き合ってたなんて。」
「色気より食い気だと思ってたのに。」
「多分それは変わらないと思うけど・・・。」
そんな会話をしていた。
あとがき
愛と恋の違いって案外難しいと感じました。
愛って友愛、家族愛ってあるぐらいですからどんな相手にでも通用するけど、恋は恋愛対象での相手限定ってかんじでしょうかね?
なんだか訳のわからない文章で申し訳ないです。
2006、4、水城由羅