先輩と友達
小学生の頃は上級生だった人たちとは友達感覚でいられた。
だけど、中学生になった頃から上級生の人たちに対して「先輩」と呼び敬語を使うようになった。
上級生との間に透明な壁ができた気がした。
それから6年。私は大学生になった。
大学って同じ学年にいろいろな年の人がいる。
けどやっぱり同じ年代の子が多いみたいだった。
その中で私は何人か友達ができた。
ある日の授業中、隣の人に声をかけられた。
「あの。」
「はい?」
「テキスト忘れちゃったんで見せてもらっていいですか?」
気さくな感じの優しそうな人だった。
「あ、あたし3年の、相庭 咲(アイバサキ)ヨロシクね!この授業友達いなくてさ。」
「私は・・・1年の藤井 美保(フジイミホ)です・・・。よろしくお願いします。私もこの授業で友達いなくて。相庭先輩みたいな人に会えてよかったです。」
私が笑うと、相庭先輩は面白くなさそうな顔をした。
何かまずいことしちゃったかな?内心慌てた。
「先輩呼びと敬語ヤダ!!」
ヤダ!!って・・・ちっちゃい子じゃないんだから。
「咲って呼ぶこと!!敬語も禁止!あたしは美保ちゃんと先輩後輩関係になりたいんじゃなくて、『友達』になりたいの!」
友達・・・、年上の人から友達になりたいなんて言われたのは何年ぶりだったろう。
友達って言う同じ立ち位置にいる感じ。温かい感じ。
いつもいつも、先輩って言う重圧があって、後輩から敬語使われて、見えない、冷たい壁に挟まれていた今まで。
社会を学ぶためには必要な事なのかもしれないけど、せめて学生生活の間ぐらいはこんな縦社会の枠をぶち壊してくれる人がいてもいいのかもしれない。
「では、改めてよろしくね!咲ちゃん。」
「うんよろしく!!」
終わり
あとがき
とあることをきっかけに書いてみたものです。もしかしたら訂正とかはいるかも。
妹が同じ大学なのですが、やはり、私の友達と一緒にいたりするのは緊張するみたいなんですよ。
だけど、私の友達の一人が「友達になりたいんだよ!」って言ってくれました。姉としても嬉しかったし一人の人間としても嬉しかったです。
自分も先輩って呼ばれたり敬語使われたりするの嫌いなので高校とかの部活の後輩には「先輩呼び、敬語禁止令」をだしてます。それでも、そっちが良いって言う子には強要しませんが。
友達のほうが気が楽なんですよ。同等に付き合えるし。後輩でも自分よりしっかりしてる子なんて沢山いるし。そんなわけです。
2006、4、水城由羅